- 諸工芸
長方研
- ちょうほうけん
- 堀尾 信夫
- ほりおのぶお
- 第14回伝統工芸諸工芸展(平成10年度)
日本工芸会賞
- 受賞総評原石は山口県西部の厚狭地方から掘出される赤紫色の赤色頁岩で、赤間石と通称される。長方体に荒取りされた素地を、ノミで両側の縁を太めに残し、前方の墨池を斜めに深く掘り込んでいる。前方をやや狭めた舟形の形状と、両側の縁から側面にかけて、部分的に加えられた曲面が、殆ど直線と面による幾何学的な構成を、効果的にやわらげている。特有の材質感と、伝統的な技術と、現代的な軽快さをみごとに融合させた創作硯である。