
- 金工
朧銀地小匣「西の方」
- ろうぎんじこばこ「にしのかた」
- 奥村 公規
- おくむら こうき
- 第52回伝統工芸日本金工展(令和6年度)
MOA美術館賞
- サイズ奥行8.1 幅9.1 高8.6 cm
- 受賞総評銀雪に覆われた富士山の起伏の影の部分を金布目象嵌で表し、稜線や尾根を金の魚々子象嵌で縁取る。上方の空に逆光で影となった赤銅の鷺が飛翔し、西方浄土の静寂な情景を表す。地金である四分一(銅と銀の合金)の、酸に浸すと表面に銀色が残る特性を生かし、色揚げによる灰色の濃淡で山と空の部分を巧みに描き分けた。(黒川 廣子)